【赤い羽根福祉募金】訪問支援編~地域の中でつながり続けるために~

赤い羽根福祉基金の助成を受け、この1年、私たちは新宿区内を中心に、韓国にルーツを持つ高齢者のご自宅を訪問し続けました。基本的には新宿区内で活動していますが、緊急のSOS相談などの場合には、必要に応じて区外へ出向くこともあります。

福祉会では、毎週の交流の場(福祉館)をはじめ、生活相談、通院同行、行政手続きの支援、介護・医療・地域との連携などを続けてきましたが、その中で「ご自宅を訪ねる支援」も大切な活動の一つです。ご自宅を訪ねることで、相談の場だけでは分からない普段の生活の様子や困りごと、周囲とのつながりが見えてくることがあります。

特に、MCI(軽度認知障害)や認知機能の低下がみられる方の場合、ご本人は「大丈夫」「何も問題ないよ」と話されていても、実際の生活では、携帯電話や電気・ガスなどの支払いが滞っていたり、家の中の整理が難しくなっていたりすることがあります。
一つひとつは小さなことに見えても、本人が気づかないところで生活上の課題が少しずつ積み重なっている場合があります。
だからこそ、本人の言葉を大切にしながら、普段の暮らしにも目を向け、必要に応じて高齢者総合相談センターや行政、医療機関、介護事業所など、その方に必要な地域の資源へつないでいくことも、私たちの大切な役割だと感じています。

先日訪問したのは、一人暮らしをされている80代、女性です。日本での生活が長く、日本語も堪能で、行政の手続きもご自身で行うことができます。今すぐ福祉や介護サービスが必要な状況ではありません。長年日本で暮らし、今では日本が「第二の故郷」。「住み慣れた日本で、自分らしく最後まで暮らしたい」そう話してくださいました。一方で、近くに親しい友人は少なく、普段、自分のことを知ってくれているのはマンションの管理人さんくらいとのこと。そして,「何かあっても、誰にもお世話になりたくない」とも話されました。長い間、自分の力で生活してこられた方だからこその言葉でもあるのだと思います。その思いを大切にしながらも、急な病気や災害が起きた時、誰に連絡するのか。もし自分で助けを求めることが難しくなった時、誰が本人のことを知っているのか。元気な今だからこそ、一緒に考えておけることがあります。

外国人高齢者支援というと、「言葉」や「制度」の問題が注目されがちですが、それだけではありません。
「何かあった時に相談できる人がいる」
「自分のことを知っている人が地域にいる」
「必要な時につながれる場所がある」
そうした安心も、地域で暮らし続けるための大切な支えの要素。

一方で、つながりがない高齢者だけでなく、あえて人とのつながりを求めない高齢者もいます。

これまで新宿区内で活動を続ける中で、高齢者総合相談センターをはじめ、行政、医療・介護の専門職、地域の皆さんとの顔の見える関係も少しずつ広がってきました。

ご自宅を訪ねて本人の声を聞き、普段の暮らしを知り、必要があれば地域の支援につなぐ。福祉会だけで抱えるのではなく、地域のさまざまな力とつながりながら、その方が大切にしてきた生き方や思いを尊重すること。

一人ひとりが住み慣れた地域で安心して年を重ねられるよう、これからも皆さんと一緒に、安心してつながれる関係を少しずつ広げていきたいと思います。

#三菱×中央共同募金助成 #中央共同募金会助成
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Posted by taeokkim